Genmai雑記帳

・・・人にやさしく

後見不祥事・職業後見人(司法書士)の責任は?

【引用】
認知症」を金づるに 介護士の風上に置けぬ… 
20回にわたり910万円を引き出していた。〜4年ほど前までこの男性の介護をしていたヘルパーだった。〜その後、男性が施設に入居。銀行口座から施設の入居費用が引き落とされていないのに気付いた男性の甥が、成年後見人をつとめる司法書士に口座の調査を依頼して事件がわかった。
司法書士によると04年に2000万円以上あった預金が底をつき、男性の年金まで2か月に1度入る度に引き出されていたというスッカラカン状態になっていた。
【引用おわり】
http://www.j-cast.com/tv/2009/05/19041351.html


 上記で読む限り、この司法書士は問題が起こってから後見人となったと言うようには読めません。
だとすると、いったいこの司法書士は、裁判所に、どう言うふうに管理報告をするのでしょうか。
そっちの方が気になります。
 この「職業後見人」は、このようになるまで、通帳の記帳をしなかったのでしょうか。
あるいは、就職時に財産目録を作成して裁判所に提出しているはずで、その時、気がつかなかったのでしょうか?
 私なども、ヘルパー等に通帳の管理を任せたことはありますが、このような大金の入った通帳を預けることはあり得ませんし、何カ月も通帳記帳しないことはあり得ません。
 裁判所は、おおむね1年毎には管理報告をしてほしい、などと言うことがありますが、現実には、何件も後見を抱えていて、本業もあると、なかなか難しく、何年分をまとめて報告することは、まま、あります。
 しかし、日常的な入出金はきちんと管理していますし、少なくとも何年も通帳の記帳をしないなどと言うことはあり得ません。私の所の裁判所などは、選任当初から財産管理は行なわないことになっていた「保佐人」の案件ですら、財産管理報告を省略させてくれませんでした。


 しかも、上記の記事はTVに取り上げられた中での発言のようです。
いかに、一般に対して警鐘を与えるためと言っても、被後見人の資産内容をTVで話す後見人の資質と言うのはどう言うものでしょうか?
 とにもかくにも、この記事から見る限りのことにおいてではありますが、「職業後見人」としては失態があった可能性があると考えます。


 後見を受けている皆さん。
 お互いに気をつけましょう。
 この仕事は、半ば以上ボランティアですが、「職業的信頼」こそが、我々の命です。