Genmai雑記帳

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最高裁(新):別除権協定の解除条件

平成24(受)880 配当異議事件
平成26年06月05日 最一小判
裁判要旨抜き書き

 別除権協定の解除条件〜が,〜再生計画の履行完了前に〜破産〜決定を受けた時から〜効力を失う旨の内容をも含む〜とされた事例

裁判所 | 裁判例情報:検索結果詳細画面・・・・原文
(抽出・加工あり。原文参照)

〜再生手続終結〜後に破産〜決定を受けたA株式会社の破産管財人である被上告人が〜競売事件〜配当表〜の取消しを求める配当異議訴訟〜
〜被上告人は〜再生手続において〜別除権協定〜を〜締結し〜減額されたから〜配当〜ないと主張〜
〜上告人らは〜協定は破産〜決定〜により失効〜主張〜

〜別除権協定は,再生計画認可の決定の効力が生じないことが確定すること,再生計画不認可の決定が確定すること〜再生手続廃止の決定がされることを解除条件とする〜
〜再生計画〜〜確定〜3年を経過〜手続終結の決定〜
〜Aは,再生計画〜別除権協定に基づく弁済をし続けていたが〜履行完了前に〜破産手続開始の申立〜

最高裁

〜別除権協定書には〜解除条件として,再生計画認可の決定の効力が生じないことが確定すること,再生計画不認可の決定が確定すること〜再生手続廃止の決定がされることという記載〜がある一方で〜履行完了前に〜破産〜開始の決定がされることは明記されていない。
〜しかし,本件〜協定の内容からすれば〜再生計画の遂行を通じてその事業の再生が図られることを前提として,その実現を可能とするために締結されたものであることが明らか〜再生計画の遂行を通じて事業の再生が図られるという前提が失われたというべき事由が生じたことを〜解除条件としているのである。

〜もはや再生計画が遂行される見込みがなくなり〜前提が失われた点において,再生手続廃止の決定がされて〜職権による破産〜決定がされる場合〜と異なるものではない。〜

〜本件解除条件条項に係る合意は,契約当事者の意思を合理的に解釈すれば,〜再生計画の履行完了前に再生手続廃止の決定を経ずに破産手続開始の決定を受けた時から〜別除権協定はその効力を失う旨の内容をも含む〜。