日司連の「株主リスト」添付に対する意見書・田舎司法書士の対応

「株主リスト」の添付(商登規改正案)のパプコメに対して、日司連が意見書を公表しています。
 改正条文の修正案など、なかなか良いように思います。

 ところで、私のような田舎の零細事務所では、扱う会社も家族会社のような零細企業が多く、株主は親族や「仲間内」が多いので、政府が心配しているような、登記の悪用みたいなことは、ほとんどあり得ないのですが、
むしろ、上記意見書にも「なお書き」されている、下記の点の方が、業務に重要な影響を及ぼすのではないかと思いました。

この改正が実現すれば,未整備のまま放置されがちな中小企業の株主名簿の整備が促進されるという好影響があると考えられ,そういった意味では,歓迎すべきとも言える。

 私の所では、商業登記の依頼があると、まず、直前決算時の申告書の「別表2」をFAXしてもらい(普通、株主名簿は備えておられませんので)、初めて依頼を受ける相手の場合は、必ず定款も送ってもらうようにしております。
 それらを見ると、上記のように、実体は「家族・お仲間」会社がほとんどですので、できる限り319条による決議をしてもらっています。(そのため、基本的には、名義株や死亡者名義の株式については、できるだけ事前に処理することをお勧めしております。)

 株式の譲渡や株主の整理の相談を受けることもありますが、その際は、せめて、できるだけ簡単な「譲渡契約書」と「株主名簿書換請求書」、譲渡後の「株主名簿」を作成してお渡ししております。

 そう言う意味では、今回の改正は、それらの延長上にあるものとして、対応に大幅な変化はないのですが、法務局への添付書面となると、また、違った意味での心配も出てきますね。

 いずれにしても、ここ数年、「商業登記の真実性担保」と言う言葉を目にする機会がだんだん増えてきており、これについての懲戒事例も出ていたように思いますので、会社法施行前に見られたような「架空議事録」は、姿を消しつつあると思われます。(少なくとも司法書士関与のものについては既に無い前提です。)

 田舎の司法書士としては、
「如何に簡易に、費用をかけずに、しかし有効な決議にしてもらうか」を実現するために、知識を蓄え、方法を工夫する、なんてことが「企業法務」の中心となりそうですね。

☆株主リスト関係の索引 - g-note(Genmai雑記帳)