Genmai雑記帳

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最高裁(新):施設送迎車からの着地事故と運行起因性

平成27(受)1384 保険金請求本訴,不当利得返還請求反訴事件
平成28年03月04日 最二小判
裁判要旨抜き書き

 〜デイサービスセンターの利用者が〜送迎車から降車〜する際に負傷〜,〜自動車保険契約の搭乗者傷害特約〜の運行に起因するものとはいえない〜事例

裁判所 | 裁判例情報:検索結果詳細画面・・・・原文
(抽出・加工あり。原文参照)

1〜本訴は,亡Aの子〜上告人が〜Aが〜本件車両〜から降車した際に負った傷害により後遺障害が残ったと主張〜被上告人に〜本件車両に係る自動車保険契約の搭乗者傷害特約〜に基づき,後遺障害保険金の支払を求めるもの〜
〜本件反訴は,上記特約に基づきAに入通院保険金を支払った被上告人が,その〜支払について法律上の原因がなかったと〜して〜不当利得返還請求〜を求めるもの〜

(1)〜本件車両を被保険車両とする〜自動車保険契約を締結〜。
本件特約〜は,本件車両の運行に起因する事故により〜搭乗者が身体に傷害を被り,入通院した場合に入通院保険金を支払い〜傷害の結果〜後遺障害が生じた場合に後遺障害保険金を支払う〜
(3)〜通常〜職員がAを介助し〜約17㎝の踏み台を置いて〜使用させていた。
(4)その日〜担当した〜職員が〜踏み台を使用せず〜右大腿骨頚部骨折の傷害〜
(6)Aは〜特約に基づき入通院保険金の支払を請求し,被上告人は,同年5月〜保険金50万円を支払った。
(7)Aは〜特約に基づき後遺障害保険金の支払を請求〜平成25年7月に死亡〜法定相続人は〜子である上告人ほか2名〜

原審

〜特約にいう運行に起因する事故〜というためには,運行と事故との間に相当因果関係がなければならない〜
〜これまで〜直接降車〜はされておらず,本件事故は〜職員において〜踏み台を置かず,安全に着地できるようにすべき注意義務を怠ったことにより発生〜,本件車両の危険が顕在化して発生したものとはいえない。〜相当因果関係は認められない。

最高裁

〜事故は,Aが本件センターの職員の介助により本件車両から降車した際に生じたものであるところ,本件において,上記職員が降車場所として危険な場所に本件車両を停車したといった事情はない。
また,Aが本件車両から降車する際は,上記のとおり,通常踏み台を置いて安全に着地するように本件センターの職員がAを介助し,その踏み台を使用させる方法をとっていたが,今回も本件センターの職員による介助を受けて降車しており,本件車両の危険が現実化しないような一般的な措置がされており,その結果,Aが着地の際につまずいて転倒したり,足をくじいたり,足腰に想定外の強い衝撃を受けるなどの出来事はなかった。〜
そうすると〜事故は,本件車両の運行が本来的に有する危険が顕在化したもの〜ということはできない〜本件事故が本件車両の運行に起因するものとはいえない。

〜踏み台を使用することが〜必要であり〜職員が〜予見すべき状況〜といえる場合〜センターに〜安全配慮義務違反を理由とする損害賠償請求等の可否が問題となる余地が生ずるが,このことは,本件における運行起因性の有無とは別途検討されるべき事柄〜。

〜原審〜職員が安全配慮義務を怠ったことから発生〜として直ちに〜運行起因性を否定〜,この点の説示に問題はあるが,結論自体は是認〜できる。