名古屋簡裁:全額償却敷金、鍵の交換

平成20(少コ)438 敷金等返還請求事件(通常訴訟手続に移行)
平成21年06月04日 名古屋簡判
判示要旨抜き書きなど

・敷金は全額償却〜約定〜入居前に賃借人により解約された場合〜,〜返還〜義務を負う〜,敷金を全額償却〜の定めは〜合理的な理由がない限り,消費者契約法10条により無効〜事例
・新契約締結により鍵を付け替える場合、原則、賃貸人の管理上の責任

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第2 事案の概要

原告は〜平成20年10月5日〜賃貸借契約〜を締結〜
① 敷金 30万円
② 同年11月分家賃〜円
⑥ 鍵交換代 2万1000円
原告は〜10月24日〜解除〜申し入れ〜
〜合意解除又は解約に基づく現状回復請求として〜①敷金,②〜11月分家賃,⑥鍵交換代〜支払いを求める。

(1) 本件契約終了理由について
合意解約が成立〜と解することは困難〜
〜原告から〜解約申し入れが行われた事実は認められる〜解約〜終了〜
〜11月分の家賃は〜支払済み〜14条〜により〜終了〜〜

(2) 敷金等の返還義務について
〜7条〜保証金(敷金)30万円は全額償却する旨の記載〜,
敷金は一般に賃貸借契約から生ずる賃借人の債務(未払家賃〜修繕費等)を担保するために〜差し入れられたもの〜,〜賃借人に〜債務がない場合〜他に合理的な理由がない限り〜返還する義務〜異なる定めは消費者契約法10条により無効〜
〜敷金30万円の返還義務を負う。

〜条項14条に,1か月分の月額家賃を賃貸人に支払うことにより即時中途解約することができる旨定められており〜この条項に該当〜
〜1か月後の〜11月25日までの賃料〜は返還請求〜できず,〜26日から〜の5日間分のみ返還請求〜できる〜

〜鍵交換代の返還義務について〜新たに賃貸借契約が締結される場合の鍵の付け替えは,賃貸人が〜管理上の責任を負っており,その義務の履行としてとらえるのが相当〜
〜賃借人が負担した場合には,賃貸人は自らの支出を免れたことによる利得を得たことになる〜原則として〜返還義務を負う〜
〜鍵の交換を原告が要求して〜費用の負担を了解していたものであるか否か〜明らかではないが,少なくとも〜原告が負担する必要がないのに鍵交換代を支出したことを裏付ける証拠はないから,原則に従い〜返還義務を負う〜

研修:「借地借家法」(山内鉄夫先生)で引用されていましたので読んでみました。
研修:「借地借家法」・引用判例等