預金の遺産分割、判例変更へ?

 預金を〜遺産分割の対象にできるか〜争われた審判の許可抗告審で、最高裁1小法廷〜は23日〜大法廷〜に回付〜。
 実務では当事者の合意があれば分割の対象とするケースが主流〜「対象外」としてきた判例が見直される可能性〜
〜預金約3800万円について別の遺族が受けた生前贈与などと合わせて遺産分割するよう求めた審判。

〜2004年の判決などで「預金は相続によって当然に分割されるため遺産分割の対象外」〜、一審・大阪家裁と二審・大阪高裁は判例にしたがって分割を認めなかった。

〜分割前に〜法定相続分の預金の払い戻しを求めても、銀行は〜全員の同意が無ければ応じないケースが多い。
家裁の調停〜合意があれば預金を遺産分割の対象に含めており、判例と実務に差〜

〜法制審議会(法相の諮問機関)の専門部会は15年4月から、遺産分割で預金をどう扱うべきかについて議論〜
預金の分割、大法廷が判断へ 遺産「対象外」見直しか :日本経済新聞

預金が本来は遺産分割の対象でないことは、多少とも家事事件に詳しい専門職などにとっては常識に近いことですが、一般からの相談や調停の実態を見る限り、そう言うふうに考えている人は、ほとんどいないと言って良いと思います。

実際、家裁などにおいても調停段階で、「本来は・・・」などとの前提を持ち出すことは、まず、ないと言って良く、審判になると突然、このことが重大な意味をもって来る、と言うような所ではないでしょうか?

一方、現金は遺産分割の対象とされていたりして、ほかにも「家裁の意外な実務」と言うのはいろいろあると思いますが、預金の扱いは、特に、一般の感覚とズレているように思います。

分割債権であることを前提に、法定相続分の払い戻しを認める銀行も増えてきていますし、
そうした考え方を前提として、定額郵便貯金はどうかとか、国債は、また投資信託はどうか、などと言う議論もありましたので、
今回、もし解釈が変更されるとすると、家裁実務のみならず、銀行の相続手続や一般の遺産分割実務にも大きな影響が出るのではないかと思われます。

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