西原春夫先生
〜早稲田大学総長などを務めた法学者、西原春夫さん(88)がオピニオン誌や言論人の集会で、昨今の報道について「深い憂慮の念を覚える」と繰り返し訴えている。
「報道の中立」を声高に求める政府・与党と、政権批判に遠慮がちとも映る報道機関。〜戦中戦後のメディアをよく知り、ジャーナリズムの世界にも詳しい〜。
《小学1年生だった1936年、二・二六事件〜》
終戦までの約10年間〜常にあの時代との対比でみる観点が私にはある。〜
NHK会長の発言〜。原発報道について〜「当局の発表の公式見解を伝えるべき〜。いろいろある専門家の見解を伝えても、いたずらに不安をかき立てる」と内部会議で指示〜といいます。
〜ただ、最近の報道全体との関係でとらえると、会長の発言はとても象徴的〜。
《〜大本営発表〜報道も従った》
〜ミッドウェー海戦〜沖縄戦〜
〜戦後、多くの報道機関が反省〜。
〜多くのジャーナリストがそう決意〜。その原点が最近、忘れられ〜。
《ここ数年、報道への政治的圧力と受け取れる動きが続く。自民党〜選挙報道の「公平中立」を求める文書を送ったり、放送内容を巡って放送局幹部に事情を聴いたりした。総務相が放送局へ「停波」を命じる可能性に言及〜》
〜公平中立〜をもっと守れという上からの指示が強くなっている。〜テレビにも新聞にも政府批判を遠慮する空気が出てきたように見えます。
日本人には「空気をよむ」特性〜。全体の平和と秩序を保つのにはよい〜半面、国民の見解が一方向に流れ始めると、誰も反対できない。全体に流されやすい国民性〜。
■国民の判断、誤らせぬため
報道が是正する必要がある。〜最近、その力が弱くなってきている。〜危険〜
例えば、政権はアベノミクス、TPP〜、集団的自衛権の行使容認が必要と言います。しかし「必要」だけで物事は決められません。
〜どの制度・行動にも長所と短所〜。〜「どんな長所と短所〜」「〜短所をどう認識しているのか」「長所が上回っているのなら、どんな理由か」を徹底的に追及することが必要〜。それは当面野党の課題ですが、報道の責任でもあります。
〜国民に〜判断してもらうための材料提供〜政府の揚げ足とりではありません。放送法のいう「公平」とは与党にも野党にも平等であれという意味ではない〜。
健全な国家には政府に邪魔だと思われる新聞・テレビが絶対必要〜。〜
ジャーナリストよ、戦後の原点に返れという思いでいっぱい〜。
戦後の原点、忘れたか 元早大総長、メディアに深い憂慮:朝日新聞デジタル
どうしておられるのかと思っておりましたが、お元気な様子でうれしく思いました。
「教えてもらった」とは、とても言い難い怠け学生でしたが、
「法律の本は、字の大きさで分けて3回読む。」と言うことを教えて頂いたことは、今でも、意識しています。
是非、現役としの発言を続けて頂きたいものです。