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不動産登記における印鑑証明書2・【印鑑証明書添付の類型】

(過去記事の全面改定です。)

 印鑑証明書添付についての不動産登記規則の規定は、記名押印の要否の規定と一緒になっているため非常に分かりにくいことから、あえて、分解して見ることにします。

【印鑑証明書添付の類型】

不動産登記規則第47条①(3)

イ 所有権の〜名義人〜であって、次〜登記を申請〜
 ⑴ 〜名義人が〜義務者となる権利〜登記
   (担保権(根抵当権〜を除く。)の債務者に関する変更〜を除く。)
 ⑵ 共有物分割禁止の定め〜権利の変更の登記
 ⑶ 所有権の移転の登記がない場合における所有権の〜抹消
 ⑷ 信託法〜
 ⑸ 仮登記の抹消(法110条〜所有権〜仮登記の〜単独〜申請〜に限る。)

 ⑹ 合筆〜合体〜登記〜

ロ 所有権の〜名義人であって、法22条ただし書〜により〜
  〜識別情報を提供〜なく担保権(根抵当権〜を除)債務者に関する変更〜申請〜

ハ 所有権以外の〜名義人であって、法22条ただし書〜により〜
  〜識別情報を提供〜なく名義人が〜義務者となる権利〜登記を申請〜

ニ 所有権以外〜〜識別情報を提供〜なく信託〜権利の変更〜申請〜

 ・以上の規定は、規則47条において、「記名押印を不要とする場合」の例外(記名押印必要)として規定されておりますが、元々、「必ず印鑑証明書の添付が必要な場合」であることから、照合のための記名「押印」も省略できない、と言う意味ですので、これを独立して、「印鑑証明書添付の類型」として考えた方が分かりやすいと思います。(旧法はそうなっていたと思います。)

 ・イの(1)は、例外的に「債務者に関する変更」の場合は印鑑証明書添付を不要としており、それによって「識別情報のみを本人確認書面とする」場合ですので、識別情報も添付できない場合は、ロによって、印鑑証明書を添付させていると言うことだそうです。

 ・ハも同様の趣旨と思います。

 ・上記を裏返して書くと次のようになるようです。(「逐条不動産登記令」を参考としました)

次の場合には申請書に署名していれば、押印(=印鑑証明書添付)が不要になる。
1)所有権以外の権利の義務者が登記識別情報を提供して申請する場合
2)表示に関する登記(合筆・合体を除く。)

  ・・・・はじめから、そう書いてほしいです。

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