不動産登記・「添付書類の誤記」等の訂正
nsrに原因証明情報の訂正についての記事がありましたので、再確認しておきました。
不動産登記規則(抽出・加工あり。原文参照)
(申請書等の文字)
第45条 申請書〜その他〜登記に関する書面に記載する文字〜字画を明確に〜。2 前項の書面につき「文字の訂正、加入or削除をした」ときは、
A「その旨+その字数を欄外に記載」しor
B「訂正、加入or削除をした文字に括弧その他の記号を付して」その範囲を明らかにし+
A「〜字数を記載した部分」or
B「〜記号を付した部分」に押印〜。この場合において、訂正又は削除をした文字は、なお読むことができるようにしておかなければならない。
明治33年06月20日民刑935
登記原因〜証〜書〜は〜「其他登記ニ関スル書面」中に包含されない。
明治34年05月09日民刑472
〜添付する委任状、保証書、第三者の許可等を証する書面等〜にも適用がある。(下記により修正変更)
大正09年03月18日民事931民事局長通牒
〜登記原因〜証〜書面+〜第三者の許可、同意or承諾を証〜書〜その他「登記に関し特に作るべきものでない附属書面」については〜適用されない。
以上のことから、次のようになるものと思われます。(参考:登研726)
○「売買契約書」、「遺産分割協議書」等の原因証明情報などにはこの規定の適用がない(訂正印なき訂正も許容される。・・・けれども誤りや改竄防止の意味からこれに準じた方が良い。)
○「報告書形式の登記原因証明情報」、「登記委任状」、「本人確認情報」などには適用がある。(上申書なども同じことでしょうね。)
と書きながら思い出しました。
30数年前、大阪で駆け出しの補助者だった頃、神戸まで申請書を出しに行って、直前に電話の指示で抵当権設定証書の日付を入れる際に誤記してしまったことがありました。
捨て印はないし、真っ青になって、泣き声で事務所に電話したら、古参補助者のおばさんが、
「しょうがないわねェ。全く!! いいから、そのまま訂正して出しておきなさい!!」
と言ってくれました。(実際には「関西弁」)
ひどくきつい言い方ではありませんでしたが、充分不機嫌な、事務所に帰るのがためらわれるような、恐い声でした。(声音声質まで思い出してしまいました。)