大阪高裁:縁組前の「養子の子」に代襲相続権ある場合

昭和63(ネ)825 相続財産確認等請求事件
平成元年08月10日 大阪高
裁判要旨 

 養子縁組前の養子の子が養親の実子の子でもあって養親の直系卑属にあたる場合には、養親を被相続人とする相続において、右養子の子は養親より先に死亡した養子を代襲して相続人となる。

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(抽出・加工あり。原文参照)

〜Aが昭和59年〜死亡〜控訴人がAの妻〜BがA+先妻Gとの間の長女〜、〜Cが〜B+亡H(Aと控訴人の養子)間の長女、〜DがB+H間の二女〜〜Hは昭和39年〜A+控訴人の養子〜縁組届出〜、同日〜Bと婚姻〜、〜Cは〜縁組届出の〜約2週間前〜に出生〜〜Dは昭和41年〜出生〜Hは昭和52年〜死亡〜。

      

原判決〜CはAの養子である亡Hの子であり、かつ、Aの直系卑属(Bの子)〜、亡Hの代襲者としてAの〜相続権がある旨判示〜

〜Cは亡Hの養子縁組前の子〜亡Hを通してAとは親族関係を生ぜず〜Hの代襲者にはなり得ないとの考え方がある〜、
887条②ただし書〜「被相続人直系卑属でない者」を代襲相続人の範囲から排除した理由は、
〜血統継続の思想を尊重〜とともに、
〜親族共同体的な観点から相続人の範囲を親族内の者に限定することが相当〜と考えられたこと、とくに単身養子の場合に〜縁組前の養子の子〜に代襲相続権を与えることは不合理〜これを排除する必要〜によるものと思われる〜

〜Cは〜母Bを通じて被相続人Aの直系の孫〜右条項の文言上に〜直接に違反するものではなく、
また、被相続人との家族生活の上においては何ら差異のなかった姉妹が、〜縁組〜前に生れたか後に生れたかの一事によって、長女には相続権がなく二女にのみ相続権か生ずるとすることは極めて不合理〜

〜衡平の観点からも〜Cには〜Aの遺産に関し代襲相続権があると解するのが相当〜
〜(ちなみに〜戸籍先例は〜認めている。昭和35年8月5日民甲1997二課長回答)。〜